なぜビールは水よりたくさん飲めるの?

ビールは人気の高いアルコール飲料である。

もともと夏によく飲まれていたのだが、近頃は暖房の普及で冬でもよく飲まれるようになっているようだ。

 

ところで、ビールは、かなりの量を飲むことができる。

水1リットルはそう簡単には飲み干せないが、ビールだと、ジョッキでぐいぐい飲むことができる。

その代わり、排泄の方も比較的早く起こり、量も多く出る。

これは、ビールの水分がどんどん出ているせいだと思われがちだが、実は、もともと体の中にあった水分が、アルコールの刺激によって排世されているのだ。

つまり、はじめに出ていくのは、ビールの水分ではなくて、体の水分が絞り取られているということになる。

 

ビールの水分もやがては体に吸収されていくが、それは、体の水分がかなり減った後からなのだ。

そこで、一度にぐいぐいビールを飲むと、アルコールだけが先に吸収され、体の水分が出ていくことになるので、もし、体の水分が必要ぎりぎりであると、アルコールが体内に濃縮されていくことになる。

こうなると、気分が悪くなったりすることがある。

また、強引に体から水分が出されると脱水状態になってしまうので、動脈硬化などのある人だと、心筋梗塞や脳梗塞などを起こしやすい。

これは脱水されて血液の水分が減るため血液が粘っこくなってしまうためである。

 

ゴルフでグリーンをまわって帰ってきて、ビールを飲んで、ああうまいといっているうちに心筋梗塞で倒れたりするケースは、ゴルフで脱水状態になっている上に、いきなりビールを多量に飲んで、さらに強く脱水されたためだ。

ゴルフだけではない。

夏の暑い中、激しく活動したり、炎天下を歩いたりした後で、いきなりビールをがぶ飲みすれば、同じことが起こりやすい。

こういったときは、まず、水を十分に飲んで、それから一息入れてビールを飲むことである。

ところで、ビールが水より多量に飲めるのは、ビールにはカリウムが多く含まれていて、これが尿の排世を促すからだ。

ワインにもカリウムは多いが、ビールほど多量に飲まないから、ビールにはかなわない。

 

なお、ビールのつまみとして塩味のものがおいしく感じられるのは、カリウムの増加に伴って塩分の排泄が多量に起こるから、本能的に塩分が欲しくなるものと考えてよい。

なお、ビールが太りやすいのは、ビールのアルコール含量は他の酒類よりかなり低いものの、飲む量が多いから、結局、多量にアルコールをとってしまうことによるものだ。

それと喉が渇いたといってビールをがぶ飲みすると、体にアルコールが多く残る。

そのため、脂肪になって体につきやすい。

ビールの苦みであるホップの成分も、脂肪を体にためやすいといわれる。

これがビール腹になる理由である。