自分の「話し方の癖」、気づいていますか?

さて、「何を話すか」より「どのように話すか」が大切なのですが、そこでまず自己チェックしてもらいたいのは、あなた自身の「話し癖」であり「口癖」です。

私たちは、相手の話し癖や口癖にはすぐ気づくものですが、自分の癖には無関心です。

無自覚な話し方のせいで「この人はちょっとね・・・」と思われているとしたら、それだけで大いなる損をしているのです。

どんな人にも「話し癖」はあるものですが、どうせなら、相手に受け入れてもらえる「得する癖」でありたいものです。

 

ここで、自分にはとくに「癖がない」と思った人は、要注意です。

それはたんに無自覚なだけであって、人と会話をするたびに、知らず知らずのうちに「損な自分」を披露しているのです。

「仕事がうまくいかない」

「人間関係がうまくない」

「面接でいつも落とされる」

「合コンがうまくいかない」

これらの原因は、おそらく話し癖です。

 

極端な言い方をすれば、「話す内容」などはどうでもいいのです。

問題は、どのような話し方をしているか、です。

もちろん、話し方の癖がその人の個性となってアピールしている場合もあるでしょう。

これは「得する癖」です。

一方、ニュースを読み上げるアナウンサーのように、癖も靴りもないきれいな話し方のために、逆に、周りの人に堅苦しさを感じさせてしまうこともあります。

とはいっても、アナウンサーというのは、さまざまな職業訓練を受けて、そういう話し方をしているのですから、彼らの人柄や性格が反映されたものではありません。

とくに報道番組では正確に伝えることが大前提ですから、アナウンサー個人の感情や癖 (訛(なまり)りやイントネーションも含め)は排除して、万人にわかりやすく話すことが求められています。

また、話すスピードも速すぎると何をいっているのか聞き取れないし、遅すぎるとやはり意味がつかみづらくなります。

以前は、一分間に300~350語くらいが理想の速さといわれていましたが、情報が多量化·高速化している現在では400語くらいまで上がっているといいます。

それでも実際に試してみるとわかりますが、通常の話し言葉としてはかなりゆっくりしたスピードです。

 

私たちは、話したいことがたくさんあると、知らず知らず早口になっています。

あるいは、ある種の興奮状態のとき、人を非難するとき、楽しいとき・・・など。

問題は、その早口が、相手に「どういう印象を与えているか」です