1日1個の卵がなぜ、こんなにも体に効くか

卵を食べるとコレステロール値が上がる?

長い間、広く信じられてきた「常識」ですが、じつは間違っています。

それどころか、卵を食べるとコレステロール値が下がると言ってもいいくらいなのです。

 

30年ほど前、ロシアの学者が、ウサギに卵を食べさせたところ血液中のコレステロール値が上昇し、動脈硬化が進行したという実験結果を発表しました。

以来、卵がコレステロールを上げる、という説が常識になってしまいました。

しかし、そもそもウサギは草食動物です。

食べたこともない卵を餌に入れられたら、特異な変化が起きて当然です。

アメリカでも1960年代、卵黄にコレステロールが多いとして、健康のために卵を控えるべきだという考えが広まりました。

 

以降、数々の研究、実験が重ねられたところ、人間ではコレステロールの上昇は見られないことが確かめられています。

逆に、「毎日数個の卵を2週間食べつづけた結果、血中コレステロール値が下がった」という結果も出ているほどです。

 

そもそも、人間の血中コレステロールのほとんどが肝臓でつくられます。

食材中のコレステロールが、そのまま血中コレステロールとなる割合は少ないのです。

ですから、卵が持つコレステロールが血中に流れ出すことは、ほとんど考えられません。

 

卵は人間に必要な20種のアミノ酸をほぼ完軽壁なバランスで含んでいる、数少ない優良食材です。

老化防止になる抗酸化物質も含まれていて、「体の錆び」を落としてくれるのですから、「太らない体」をつくるためには、安心して食べてもらいたい食材です。

一番いい卵の食べ方は、半熟ゆで卵か温泉卵。

消化器への負担が少ないからです。

半熟卵一個の消化に要する時間は1時間半。

生卵、ゆで卵はそのほぼ1.5から2倍かかります。

玉子焼きになると2倍以上になります。

 

スクランブルエッグは加熱によって卵黄が酸化してしまうので、避けたほうがいいでしょう。

「活性酸素」と同様に、体への酸化作用があるからです。

卵は一日一個、こう決めれば、卵はあなたの「太らない体」づくりに、大きく貢献してくれる食材なのです。