「失うものなど何もない」と考える
若いうちは怖いもの知らずで、新しいことに向かって、どんどんチャレンジしていけます。
それは、若いうちは「失うものが何もない」からだと思います。
しかし、年齢を重ねていくうちに、だんだんと「失うもの」が増えていきます。
たとえば、職場での地位、権限、保障された給料、財産、名誉といったものです。
そして、そのような地位や、保障された給料といったものが増えていくにつれてチャレンジ精神も失われていきます。
いわゆる守りに入って、事なかれ主義におちいっていくということです。
「新しいことにチャレンジして、もし失敗したらどうなるのだろう。責任を取らされて、せっかく手に入れた課長という地位を失うことになるかもしれない。給料を下げられることになるかもしれない」ということを恐れるのでしょう。
そして、「そんなリスクをおかすのだったら、最初から新しいことにチャレンジしようなどとは思わないことだ」と考えてしまうのです。
しかし、人生は一回限りです。
せっかくこの世に生まれ出たのですから、「失敗したら、どうしよう」などといった下手な恐怖心は捨て去って、死ぬまで新しいことにチャレンジしていくのも一つの生き方です。
また、年齢を重ねてもチャレンジ精神を忘れずにいる人は、いつまでも若々しくいられるでしょう。
人が老けるのは、必ずしも年齢を重ねるからではないのです。
新しい分野へチャレンジする好奇心を失うことが、もっとも大きな、老ける原因になるのではないでしょうか。
何歳になっても、「失うものなど何もない」という精神で、よけいな恐怖心に動じることなく、チャレンジ精神を失わない人は、いつまでも生きがいを持って幸せに生きていけると思います。