疲れをとる最高の入浴法

疲労回復法について行ったある調査によると、一番多かったのは入浴で、全体の半分以上を占めたといいます。

では、入浴は疲労回復に本当に効果があるのでしょうか。

入浴には血行をよくしたり、ストレスを緩和してくれるなどの効果があるのは確かです。

しかも、血行がよくなれば、様々な老廃物も汗と一緒に体内から排出されるようになります。

ただ、問題は入浴法にあります。

 

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熱いお風呂を好むようであれば要注意

疲れがとれるどころか、逆効果になってしまいます。

熱いお湯につかると、身体はビックリし、活動時に働く交感神経が優位になります。

すると、身体は緊張し、それによってリラックスとは真逆の状態になってしまうからです。

しかも、熱いお湯につかると、身体はストレスを感じるため、たくさんの活性酸素が発生するようになります。

活性酸素が大量に発生すれば、細胞が酸化し、疲労因子FF(ファティーグ・ファクター)も増加。

その結果、かえって疲れやすくなってしまうのです。

あなたの場合はいかがでしょう。

帰宅後、お風呂に入ったにもかかわらず、余計、疲労感が増してしまった・・・、身体がだるくなってしまった・・・ということはありませんか。

もし、疲れている状態で入るお風呂のお湯の温度が42度以上ならば、即座に改める必要があります。

まず38~40度のぬるめのお湯に少しつかり、その後、湯温を1~2度上げるようにしてください。

そして、「身体がちょうどいい具合に温まったかな」と思ったら、浴槽から出ること。

汗をダラダラかくまで浴槽につかると、交感神経が優位になってしまうので、くれぐれも注意してください。

 

疲労がたまってすっきりしないときには、半身浴をおすすめします

上半身を温めると交感神経が優位に、下半身を温めると副交感神経が優位に働くようになります。

ということは、下半身を温める半身浴のほうがリラックスできると同時に、自律神経への負担も少なくなり、血行の改善と老廃物の排泄が促されるようになるからです。

その際のポイントは、ぬるめのお湯(38~40度)で15分くらいつかること。

通常は半身浴で、寒いときはぬるめのお湯に全身つかり、その後、ほんの少しだけ湯温を上げ、身体がポカボカしてきたら、汗の出る前に浴槽から出る。

この点にさえ注意すれば、入浴後は、心地よい眠気に誘われるようになるでしょう。

 

寝る直前 の入浴はNG!

入浴は心身のリラックス・疲労回復に有効と思っている方も多いかもしれませんが、実は入浴時間やお湯の温度は寝つきの善し悪しと大いに関係があります。

むしろ、就寝直前の熱すぎるお湯につかることは睡眠の質を低下させることになりかねません。

それは湯船につかると身体の深部体温が上昇。

それに伴い、交感神経が一気に高まることが関係しています。

一度、高まった交感神経の働きが低下し、副交感神経が優位になるのは、身体の深部体温が下がってから。

お風呂からあがって、およそ一時間後。

そこで、快眠を得るためには、就寝1~2時間前にぬるめのお湯(自分の体温に4度ほどプラスした温度)での入浴を終えておくようにしましょう。

 

疲れをす~っととってくれる入浴剤

ドラッグストアに行けば様々な種類の入浴剤が並んでいます。

その中でもとくにおすすめしたいのが炭酸ガス入浴剤です。

炭酸ガスはお湯に溶けると水圧により末梢の血管に入り込んできます。

血管を押し広げ血量が多く流れることで、血行が促進され、体を芯から温めてくれるだけではなく、肩こりや冷えを解消、疲労回復にも効果を発揮します。

また、炭酸ガス入浴剤には無機塩類(ミネラル)が入っていることも多いです。

無機塩類は湯冷めしにくい成分なので、入浴して休むまでに少し時間がかかるという場合におすすめです。

とはいえ、その後、活発な活動をしてはせっかくの入浴効果もムダになります。

徐々に眠りに入っていけるよう穏やかな時間を過ごすようにしましょう。