焼肉やステーキに疲労回復効果はあるのか
「疲れがたまってバテ気味だ。スタミナを見つけないと・・・」
「最近、パワーが出ない。こういうときはスタミナのある料理を食べるのが一番だ」
こう考え、焼肉やステーキを食べる人も多いと思います。
しかし、疲労をとるためであれば、これらを無理して食べる必要はありません。
なぜか?そのことをお話しする前に、皆さんに質問します。
この地球上で力の強い哨乳類といえば何を連想しますか。
鼻で丸太を軽々と持ち上げるゾウなどはその典型といえるでしょう。
ゴリラもそう。ゴリラの体重は人間の三倍ほどですが、握力は人間の10倍。
人間をいとも簡単に投げ飛ばしてしまう力があります。
では、彼らはいつも何を食べているかというと、ゾウは草を、ゴリラは野菜や果物を主食としています。
そう、彼らは肉はいっさい口にせず、植物を食べ、そこから生命の維持に必須であるタンパク質を摂取しているのです。
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良質なタンパク質の摂取を意識する
人間の身体にとってもタンパク質は大事な栄養素です。
私たちの身体は約60兆もの細胞からできています。
骨はもちろんのこと、内臓、筋肉、血管、皮膚などの主成分はタンパク質。
その意見味でタンパク質は生きていく上で欠かすことのできない大切な栄養素といっていいでしょう。
タンパク質は20種類のアミノ酸が集まってできていて、そのうち体内で作ることができないアミノ酸を「必須アミノ酸」といいます。
ゾウなどの動物は体内に微生物がおり、この必須アミノ酸を生み出してくれますが、人間の場合は食事から補わなくてはなりません。
この必須アミノ酸は全部で九種類あり、これらが全部揃わないと、健康を維持することができません。
そのためには、九種類の必須アミノ酸が含まれた良質のタンパク質をとる必要があります。
タンパク質には動物性と植物性の2種類があります
動物性のタンパク質は肉類・魚介類・卵・乳製品など、植物性のタンパク質は大豆などの豆類・海苔やアオサなどの海藻類・キノコ類・ゴマや落洛花生などの木の実などからとれるので、これらをバランスよく食べるようにしましょう。
中でも、おすすめなのが大豆です。
大豆にはポリフェノールの一種で女性ホルモンと似た働きをするといわれているイソフラボンが含まれていて、抗酸化作用があるからです。
さらに、大豆には強い抗酸化作用を持つビタミンEも多く含まれています。
その観点からいえば、納豆や味噌汁や焼き魚などが食卓に並ぶ和食は、良質のタンパク質がとれる最適のメニューといっていいでしょう。
2013年の12月に「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録され、世界一の長寿食・世界一のヘルシーフードとして注目を浴びていますが、疲れをとるためのスタミナ・フードとしても見なおしていきたいものです。
植物性タンパク質がとれる食品
大豆などの豆類、海苔やアオサなどの海藻類、キノコ類・ゴマや落花生などの木の実など
動物性タンパク質がとれる食品
肉類・魚介類・卵・乳製品など