これからは「やらないこと」を決めるのも重要

「会う人」「会わない人」を厳選する理由

40代は、自分の仕事でも成果を出しつつ、部下の管理もしなくてはなりません。

部下がトラブルを起こしたときに自分が出て行って謝罪しなければならない場面などもあるでしょう。

そういう場面で「ちょっと時間がないから、そっちで適当に処理してくれる?」と部下に任せるわけにもいきません。

1日に使える時間は限られていますし、体力にも限界はあります。

「これ以上は頑張れないよ」と、いっぱいいっぱいになっている人もいるでしょう。

40代で大切なのは、「余力を残す」ということです。

そのためにも「やらないこと」を決めることが重要です。

 

それをできるのが、マネジメントする側にまわった40代の醍醐味だともいえます。

たとえば、部下の日報のチェックが面倒だと思ったら、やめてしまえばいいのではないでしょうか。

書くほうもチェックするほうも、儀式的にやっているのなら、続ける意味がありません。

朝礼で報・連・相の場を設けるなど、別の方法に切り替えれば問題ないでしょう。

 

私も以前は朝礼で当日のスケジュールをみんなで報告し合っていましたが、「パソコンで共有すればすむな」と気づいてから、その方法に切り替えています。

いまはグーグルカレンダーで、仕事だけではなくプライベートのスケジュールの1部も書き込み、社員全員で閲覧できるようにしています。

そうやって仕事を見直してみれば、やらなくていい仕事はけっこうあるでしょう。

会議やミーティングをもっと減らせるかもしれませんし、「会議のプレゼンで使う資料はA4、1枚でいいのでは?」と気づくかもしれません。

もっと根本的な部分で休日出勤をやめよう、夜8時以降の残業はやめよう、とやらなくてもいいことが見えてくる可能性もあります。

それもワーク.シフトの一環です。

 

40歳を過ぎてから「やらない」と決めたこと

40歳を過ぎてから、会う人をかなり選ぶようになりました。

昔からのつきあいがある人でも、会うと会社や家族のグチばかりこぼすような人とは、どうしても疎遠(そえん)になってしまいます。

アドバイスを求められて、「こうすればいいんじゃないかな」と提案すると、「いやいや、それは時間がないから無理」とできない理由ばかりを述べる人もいます。

そういう人と会って話していても、残念ながら生産性が上がりません。

会ったあとにどっと疲れてしまうので、最近は波長が合う人とだけ会うようになりました。

スティーブ・ジョブズは「なにをしてきたかと同じくらい、なにをしてこなかったかを誇りたい」という言葉を残しています。

20代や30代は全力であらゆることに取り組んだり、無駄な体験を積んだりすることも大切です。

 

40代はそういう体験を通して、これはこの先の自分の人生に本当に必要なのかどうか、ということを見定める時期なのです。

「やらないこと」を決めて余力を残し、「やりたいこと」に力を注ぐ。

そうすれば、いままで以上に充実した生活を送れると思います。