葬儀後の香典返しや挨拶についてちょっとしたよくある疑問をお伝えします。

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香典返しでやってはいけないことはありますか?

香典返しは、本来「消えてなくなるもの」(消耗品)がよいとされてきました。

ただ最近では、特にタブーはなく、むしろ、食品の賞味期限に注意するといった安全面に配慮する程度です。

これまでは、お茶や海苔、日常性の高いタオルなどの実用品がよく利用されてきました。

最近では、香典返しをもらった本人がカタログから好みの商品を選べるサービスもよく利用されています。

香典返しの表書きは、「志」、「寸志」、「御礼」、または「粗供養」 (あらくよう)などが一般的です。

「のし=お祝い事の御しるし」とは異なるので注意しましょう。

 

香典返しはいつまでにすればよいでしょうか?

本来は、三十五日か四十九日の忌明けの後にあいさつ状を添えて送るものです。

品物の金額は、香典の半額から3分の1が適切とされています。

しかし最近では、通夜や葬儀当日にあいさつ状を添えて手渡しをする「即日返し」が増えています。

その場合は、全員同じ金額の品物になってしまうので、香典が高額だった人へは、後日あらためてふさわしい品物を送るよう心がけたいものです。

 

結婚式に招かれましたが、参加してもよいのでしょうか?

結婚式は祝いごとなので、喪中の出席は控えたいものです。

すでに出席の返事をしたあとで不幸があった場合でも、丁寧にお断りするのが儀礼になります。

公的な立場での出席などやむを得ない場合でも、忌中は避け、四十九日の忌明け以降にするようにしたものです。

不幸により急な欠席となってしまった場合には、忌明けののち、招かれた相手に改めてお祝いの言葉を伝えたり、お祝い金を包んだりするとよいでしょう。

ただ、葬儀後の結婚式出席への考え方は、ライフスタイルの変化や、地域によって多様化しているのも確かのようです。

喪中かどうかだけでなく、親しさの度合いなども考慮しつつ、状況に応じ判断して、出欠席を決めましょう。

 

喪中ハガキはどの範囲の親族が対象ですか?

喪中ハガキを出す範囲は、故人と自分の関係が直系の一親等(親・子・兄弟姉妹)、または自分の配偶者で、あとは同居の有無などによります。

たとえば、嫁いだ妻の実家の両親などが逝去した場合、通常では、妻自身のみが喪中となるのですが、実際のところは、夫も喪中と考えてよいでしょう。

自身の故人に対する思い入れの深さを軸にして決めるのが正解と言えます。

しきたりにとらわれず、親しい付き合いの相手には喪中ハガキを、仕事上の関係や形式だけの年賀状を交換している相手などには、喪中ハガキではなく、年賀状を送るという二本立てにする方法もあります。

 

故人のパソコンをどう処分したらよいかわかりません。

パソコンの中には大量の個人情報が入っており、初期化してデータを消したつもりでも、一度書き込まれたものはハードディスク上に残っているものです。

うかつに処分すると、故人や遺族、さらには故人の仕事関係などのデータが流出するおそれがあり、注意が必要になります。

完全に消去するための方法として、専用のソフトや、中古パソコン店のデータ完全消去サービスなどを利用するのが安全といえます。

 

喪中に迎えるお正月はどう過ごせばいいのでしょう。

お正月は新年のお祝いなので、お祝いごとにあたる正月行事は控えるようにするのが常識です。

しめ縄、門松、鏡餅などの飾りは一切せず、お節料理やおとそなどの用意をしないのがしきたりです。

年始回りや初詣も控えましょう。

「あけましておめでとうございます」という新年のあいさつはつい口にしてしまいがちですが、これも祝いの言葉に当たるので避けるべきです。

年賀状は、事前に喪中ハガキを送って辞退しましょう。

年末に不幸があり喪中ハガキが間に合わなかった場合は、1月7日の松の内が過ぎてから、寒中見舞いを出すといいでしょう。