何かをやること、やり続けること
『現代スポーツ心理学」という本を読んでいたら、国際競技の経験のあるコーチが根性のある選手は次のような特徴がある、と語っていた。
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① 勝っためには、どんな苦しさや困難にも耐え、それを克服する努力をする。
むしろ苦しさに耐えることに喜びや満足感を持っている。
苦しさに耐える喜びというとまるでマゾヒズムみたいであるが、ここでいっているのは決してそうではないと思う。
要するに、練習しているうちに自分自身が変化してきて、困難がただ困難だけではなくなり、喜びにもなってきたということなのである。
練習しているうちに、面白さが出てくるということであって、面白いから練習するというのではない。
もちろんそういうこともあるが、それだけではないということである。
② 一つのことに打ち込む行動傾向を持ち、これが日常生活にも練習にも示され、他の人よりも少しでも多く練習しようとする態度があり、自己に対してきわめてきびしい。
これも初めから面白くて何かに打ち込んでいくというより、やっているうちに面白くなって打ち込むようになる、ということであろう。
まず何かをやらねば打ち込むものも出てこない。
何かをやっているうちに、そのことに打ち込むようになっていくのである。
何かをやっているうちに興味がさらに湧いてきたり、興味の焦点が変ってきたりする。
③ 苦しい練習に耐え、それを実行し続けたことから強い自己信頼感や自信を身につけている。
ある人は、自信というよりもむしろ信念にまでなっている。
何もしないで自信を持とうとしても、それは無理な話である。
自信というのは何かをやったあとの結果として出てくるものである。
自信があるから何かをやるのではなく、何かをやるから自信がついてくるのである。