コーヒーに疲労回復効果はあるのか?
「コーヒーブレイク(東の間の休憩時間)」という言葉にもあるように、コーヒーを飲めば、ちょっぴり疲れがとれ、気分がリフレッシュする、というイメージがありませんか。
飲まずとも、コーヒー豆を煎るにおいや、いれ立てコーヒーのにおいにほっとするという方もいらっしゃるかもしれません。
実際、コーヒーを飲むと眠気が覚め、頭がスッキリするのは確かです。
また、適量のコーヒーは様々な病気を予防する効果があるとの報告もあります。
では、本当に疲れはコーヒーによってとれるのでしょうか?
コーヒーに含まれているカフェインには、脳内の中枢神経に働き、眠気を抑える覚醒作用や一時的な血管収縮による鎮痛、そして血液の流れをよくし、疲労物質をたまりにくくさせるなどの効果があります。
これらの働きによって実際に疲労感が緩和されるわけです。
でも、それはあくまで一時的なもの。
ほんのわずかな時間、疲労感を消すだけで、疲労そのものを解消しているわけではありません。
要するに、カフェインによって、脳がマスクされた状態になってしまうのです。
危険なのはそれだけではありません。
コーヒー(カフェイン)を多量に摂取すると、知らずしらずのうちにカフェイン依存症に陥ってしまう恐れがあります。
そうなると、心拍数の増加や血圧の上昇が続く状態となり、身体は常に興奮状態に・・・。
それによって、自律神経のバランスが崩れてしまい、「頭痛がする」「身体がだるい」「動悸がする」 「気分が不安定になる」、そして「眠れない(不眠)」といった症状が起きるようになります。
そう、疲労感がかえって倍増してしまうのです。
だから、「疲れをとろう」と考え、 コーヒーを一日に何杯も飲むのは危険。
一日3~4杯程度にとどめたほうがいいでしょう。
ちなみに、紅茶にもカフェインが多く含まれているので、飲み過ぎは禁物。
可能ならば、たんぽぽコーヒー、麦茶、ルイボスティーなど、ノンカフェインのモノを選ぶのがおすすめです。