頭を空っぽにすると、「心のバランス」がよくなる
人には「頭を空っぽにする時間」が必要だ。
一日のうちに十分でも二十分でもいい。
わずらわしいこと、悩ましいこと、頭にくることそういった雑多なものをすべてどこかに追い払って、頭の中をまっ白にしてしまうことで一度心がリセットされ、また新たな意欲がわき出してくる。
「頭を空っぽにする」方法は、「何もしない」よりもむしろ「何かする」ことによってのほうが、より効果的である。
以前おもしろい作品を手掛けた名映画監督の伊丹十三さんは、料理が頭を空っぽにできるのでした。
鍋の中でグッグッいっているシチューをボーッと眺めていると頭の中が空っぽになって、リラックスできる。
伊丹さんにいわせると料理というものは「手と目で考えて」するものだそうで、頭を使う必要はまったくない。
それがいいのだという。
たしかに料理は楽しいし、いい気分転換になる。
食べ終わったあとの食器洗いをすることもあるが、これでも十分に頭の中は空っぽになる。
料理をすることで、日頃の憂さ(ウサ: 気持ちが晴れないこと。)をすべて忘れられる至福のひとときとなっているのだろう。
料理も、手を使う作業だ。
手を使うことでボケ防止となり、長生きができるという人もいる。
一挙両得ではないか。