「大失敗以外はすべて成功」と考えてみる
「自分には成功体験なんてない」と言う人がいるかもしれません。
でも、成功体験のない人なんていないと断言できます。
どんな人でも、何かをうまくやった成功体験を持っているものです。
多くの人がそれに気づいていないだけのことです。
あるいは、他人から見れば明らかな成功体験なのに、自分では成功体験と評価をしていないと言うこともできるでしょう。
成功体験がないとこぼす人は、少し自分の人生を肯定的に振り返ってみるといいでしょう。
そうすれば、成功体験、楽しい体験が思い浮かんでくるはずです。
どんなことだって、ちょっと誇らしいと感じるものなら成功体験になるのです。
たとえば、子どものころ、かけっこで一等賞をとったことはないでしょうか。
先生にほめられたことでもかまいません。
あるいは、苦労したレポートをうるさい上司が無言で受け入れてくれたという体験だって、立派な成功体験のひとつです。
他人から見るとそれほど大したことではなくても、その人にとっては成功体験と言えればいいのです。
自分なりに努力した結果が、世間的には月並みであれ、「よく頑張った」「苦手な分野なのに、やり遂げた」などと思えるなら、それは立派な成功体験と言えるでしょう。
どうでしょうか?
このような成功体験なら、誰でもいくつかはあるのではないでしょうか?
人が羨むような眩(まばゆ)いものでなくてかまわないのです。
自分の気持ちがニヤッとすれば、それは成功体験と言えるのですから。
それでも、どうしても成功体験を思いつかないというなら、究極の手段です。
他人の成功体験を借りてしまいましょう。
周囲を見回してみると、何かしらうまくいった人がいるはずです。
部署でナンバー1の営業成績をあげた人、自分の提案が採用され、評価をされた人など、「いいなあ、羨ましいなあ」とつい思ってしまう人たちです。
そうした身近なヒーロー、ヒロインの成功イメージを自分の姿に置き換え、イメージしてみるのです。
要は、人の喜んでいる姿をわが身に置き換えるということ。
人の喜んでいるさまを気持ちいいものと思えば、その喜びはわが身に簡単に受け入れられます。
他人の成功体験であれ、成功体験をイメージすること自体が、意識を肯定の方向に向けるのです。
「やってみよう」「やりようによっては、うまくいくはずだ」と思えるようになるなら、それまで無理と思えていたことでも、チャレンジするようになるでしょう。
そして気がつけば、自らの成功体験をいくつも持つ身になっているのです。