汗をかいた後は力リウム補給のためにハト麦茶を!!
汗をかくと、塩分すなわち塩化ナトリウムが体内から出ていくことはよく知られているが、同時に汗とともにカリウムが多量に排出されることは意外と知られていない。
汗を多量にかいた後、塩分を補給しても体がなかなかしゃんとしないのは、発汗の際に出ていったカリウムが十分に元に戻らないからである。
カリウムが不足すると、体の力が抜けたような感じがすると同時に、さらにそれが進展すると意識がもうろうとしてきて、極端な場合には命にかかわることがある。
これは低カリウム血症と呼ばれている。
とくに運動などをして多量に発汗した場合は、カリウムの補給を急速に行なわないと、ぐったりとした状態からなかなか元に戻すことはできない。
ところで、食事で減塩している人の汗からは、あまり塩分は出ていかない。
一方、多量に塩分の多い食事をしている場合には、汗を多くかくと、皮膚の表面に塩分の結晶が出るほど出ていくということが知られている。
ところが、カリウムの方は摂取量に関係なく、汗の量だけ排出されていく。
したがって、どんな人の場合もカリウム不足は非常に起こりやすいのである。
カリウムは、野菜、果物全般に多い。
もっとも、激しい運動をしたり、暑いさなかに体を激しく動かしたりした場合などは、野菜や果物などの固形物はなかなか喉を通らない。
できればサラサラした液体の方がとりやすい。
しかも、液体なら失った水分も十分に補給できる。
そうしたカリウムと水分を簡単に補給できるものとして、ハト麦茶があげられる。
ハト麦はカリウムの多い食品であるが、そのままだと使いにくい。
そこで、ハト麦茶なら手軽にカリウム補給できるのである。
ついでであるが、減塩していてもなかなか血圧が下がらない場合がある。
これもカリウムの補給が十分ではないために、尿とともに塩分が十分に排世されないことが原因である。
塩分はカリウムが尿から排世されるとき、それに伴って多く出ていく。
したがって、カリウムの多いハト麦茶のようなものを十分飲めば、尿の排世も多くなるとともに、体内にたまっている余分のナトリウムを排世していくのである。
ハト麦茶の他にカリウムの多い飲物としては、グレープフルーツジュースや、オレンジジュースなどがある。
グレープフルーツジュースは糖分が少ないので、飲んでも肥満につながりにくい。
オレンジジュースは糖分がかなり多いので、多量に飲むと肥満につながる恐れがあるから程々にしておいた方がよい。
この他、メロンもカリウムを抜群に多く含む食品である。
値段に関係なく、どの種類のメロンでもカリウムは多いし、比較的水分も多いので、おすすめの食べ物である。
ただし、糖分が多いので、食べすぎには気をつけた方がよいだろう。