他人を「自分の思い通りにしよう」と思わない

人間関係でイライラ、ムカムカしてしまう原因の一つに、「他人を自分の思い通りにしたい」という思いがあります。

「恋人には、自分のことだけを考えていてほしい」

「自分の命じた通りに職場の部下を動かしたい」

「友人のせっかちな性格を直したい」

「親には、もっと立派な人になってほしい」

「上司は、もっと部下思いになるべきだ」

このような感情です。

 

しかし、相手には相手の都合や生活というものがあります。

こちらが思っている通りにならないことも多いでしょう。

たとえば、「恋人に自分のことだけを考えていてほしい」と思っていても、恋人にはやらなければならない仕事があるでしょうし、夢や願望もあるはずです。

また、人間関係もあるでしょう。

ですから、「自分のことだけを」と思っても、それは無理なことなのです。

その無理なことを願い続けると、「どうして恋人は、自分のことだけを考えていてくれないのか」と不満が溜まり、イライラ、ムカムカといった感情がわき起こります。

すると、心が乱れて、

「じつは、あの人はわたしのことが好きではないのではないか」

「それは、わたしに魅力がないからではないか」

といった思いが、頭の中を駆けめぐるようになるでしょう。

その結果、気持ちがうわの空になっていき、自分自身の日常生活にも、いろいろな支障が出てくるのです。

 

相手を自分の思い通りにしたい、と思うのはやめましょう。

「半分くらい自分の願いをかなえてくれれば、それで満足だ」というくらいの気持ちでいましょう。

それが人間関係をうまく保つコツになります。