嫌いな人を好きになる考え方
誰にでも、「どうも好きになれない」という嫌いな人がいる。
ことごとく感性が違い、すべてに自分とは相容れない応じ方をする。
そんな相手とやむなく同席となったら、座ったとたん、会話はしぼみ、気分は重くなるだろう。
しかし、そこで心を閉ざしてしまえば、それまでだ。
いかに嫌いな相手でも、まったく長所がないかといえば、そんなことはない。
人間は多面的である。「短所」という側面で見ればがまんならない行動も、「長所」という側面から見ると、その人の隠された面が浮き出てくるものだ。
ここはひとまず、嫌いな部分には日をつぶり、長所に目を向ける心で接してみてはいかがだろう。
かの映画評論家の淀川長治氏が、こんなことを言っておられた。
『人間は皆、根はいいひとばかりなのだから、嫌いだと思ってはいけない。自分が相手に愛情を抱けば、相手もそれに応えてくれるものだ。』
嫌いな人を少しだけ好きになる努力をしよう。
相手も少しだけ、あなたに好感を抱いてくれる。
疲れのない関係は、そこから始まるのである。
まったく苦手な相手を研究してみよう
人間のタイプは、実にバリエーション豊かである。
同じ人間は一人としていない。
だから一人や二人、相性の悪い相手がいても、当然なのである。
ウマが合わない、ソリが合わない、生理的に受けつけない、どうにも虫が好かない感じ方はさまざまであろうが、とにかくしっくりといかない。
そんな相手が身近にいるだけでストレスを受けてしまうのだから、人間とは厄介なものである。
そういう相手に対しては、がまんしながら、少しだけ「研究」をしてみてはいかがだろうか。
相性が悪いという感情は、たいていの場合、はっきりとした理由のないことが多い。
その「なんとなく」を探求してみるのだ。