以前から、血圧やコレステロール値が高いのが続いている人は、ちょっと将来起こりやすい症状に注意して欲しいのです。
脳卒中から起こり、脳血管性痴呆の認知症にかかりやすいリスクになりつつある可能性があります。
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健康診断における血圧やコレステロール値の注意
ひろしさん(仮名:62歳)は、健康診断でいつも血圧が高いと指摘されていたのですが、まったく気にもせず改善・健診へもいかず放置していました。
実は、ひろしさんは、50歳ぐらいからコレステロール値がほどほど高く、そのときから注意をうけていました。
もちろん再健診や生活習慣の改善の考えを問われていましたが、面倒でそのままにしていました。
毎日の生活に酒も毎日二合近く飲んでいて、タバコも1箱の20本くらい吸っていました。
そのころから、疲れると頭痛やなんとなくふらつくような感じが出ていたのですが、それでも医者には行きませんでした。
それから時が経ち、定年ごろ仕事をしていたときのことです。
どうも記憶力が低下してきたように思いました。
仕事の電話を受けて、ノートに記入しようとしても、うまく思い出せずにあせってしまうのです。
ある日、左脚に力が入らないことに気づきました。
体操をして筋肉や関節をほぐしてみるのですが、スリッパをはいてもすぐ脱げてしまいます。
翌日には左手も力が入らなくなり、茶碗を持っているのがつらくなるほどです。
さすがに心配になり医者へ行くと、MRI検査の結果から、脳にいくつも脳梗塞のあとがあることが判明しました。
医者は、以前から脳梗塞があったのだろうといいます。
薬のおかげで血圧やコレステロールは正常にすることはできましたが、医者にかかりはじめて半年後には、身体の動きがぎこちなくなり、記憶力も衰えてきたように感じられました。
一年後には、今度は右半身にまひの症状が出て、言葉もぎこちなくなってしまいました。
そのころから記憶力が悪くなり、同じことを繰り返しいうようになり、時間と場所の関係がわからなくなってしまいました。
ひろしさんの診断は、「脳血管性痴呆」です。
脳血管性痴呆が起こる症状について
脳血管性痴呆は、脳卒中によって脳神経細胞の一部が壊れたり、記憶の情報を伝えるシナプスが壊れることで起こります。
脳卒中は、脳の血管がつまる脳梗塞や、脳の血管が破れる脳出血など、脳の血管障害によって引き起こされる症状の総称です。
脳の血管に障害があると、脳に栄養や酸素がいかなくなります。
3~4分間、無酸素状態が続くと、脳神経細胞が死んでしまって、さまざまな後遺症を残すことになります。
脳血管性痴呆の症状は、梗塞が起こる場所によってさまざま
意識障害や手足のまひが急激に発症することもあれば、ゆっくりと進行していくこともあります。
脳血管性痴呆の原因の多くは脳便塞です。
ですから、脳梗塞の症状にいち早く気、づくことができれば、脳血管性痴呆を予防することができます。