年老いた親の体調をよく観察するために「一緒に行動をとる」時間を持つ!!
日本の高齢者は戦争や戦後の厳しい時代を生き抜いているため、さまざまな面で我慢強い傾向がある。
そのため、ちょっとした体の不調では病院に行かずに我慢してしまう場合も多い。
もちろん、それで治ってしまうのなら問題はないのだが、わずかな体の不調が大病の予兆であることも珍しくない。
せっかくのサインを見逃したために障害が残ったり、助かる命が助からなかったのでは悔やんでも悔やみきれないだろう。
だからこそ、40代を超えた息子たちには、ぜひ親の体調に心を配ってほしい。
「たまにどちらかの家で食事を」とすすめるのは、一緒に食事をすれば、親の食欲や食べるスピードなどの変化がわかるからだ。
食欲が極端に落ちていたり、物を飲みこみづらそうにしている場合には、何らかのトラブルが考えられるので、念のため医師に診てもらうのがいいだろう。
また、一緒に買い物や散歩に行く習慣があれば、足が弱るのを防げるし、弱った足腰の程度もわかる。
そして、気がかりな親の痴呆についても、子どもの接し方によって大きく変わってくる。
最近の研究では、認知症には優しさや愛情を持って接することで、症状の進行を遅らせたり、人によっては症状が快方に向かう場合もあるという結果が出ているのだ。
親世代にとっては、お金や品物を送ってもらうより、子どもや孫の元気な顔を見たり一緒におしゃべりできるほうが、心が満たされるケースが多い。
忙しい40代だが、親の健康を心から願うのなら、積極的に時間をつくって親と関わりを持つのが何より大切なのである。