長生きするために40歳からの食事を見直す必要があります。
40歳からは、1食あたりの量を「腹八分目」に抑えるのが基本です。
腹八分目は満腹感をもとにした物差しですが、適切な摂取カロリー量も意味しています。
細胞内には、長生きするための遺伝子が存在します。
長生きできる人とできない人との違いは、長生きするための遺伝子のスイッチが入っている状態かそうでないかにあるとわかってきました。
長生きするための遺伝子のスイッチをオンにするには、どうすればいいでしょうか?
その方法は、食事のカロリー量を減らすことです。
カロリー量が減る状態が続くと、体は栄養分が足りない危険な状態と判断し、眠っていた長寿遺伝子にスイッチを入れます。
スイッチがオンになった長生きするための遺伝子は細胞の劣化を防ごうと活性化して、体の老化を抑えて若返りをはかります。
「腹七分」が最適条件になっていますが、あまり厳しく制限すると栄養素が全身に行きわたらなくなり、かえって健康障害を起こします。
日本には、「腹八分に医者いらず」という格言があります。
まずは、腹八分に慣れることが肝心です。
では、腹八分目とは、具体的にどのくらいの食事量でしょうか?
主食のごはんは、茶碗1膳を目安に調整します。
白米は太りやすく、体の糖化を進める食材です。
おいしい食材ですから、意識して控えめにすることが大事です。
主菜は、1品にします。
2品だと、たんぱく質の摂りすぎになります。
肉、魚は手のひらに乗るくらいの量( 80~100グラム)で、魚だと鮭の切り身一切れに相当します。
卵と豆腐は良質のたんぱく源で脂質も含まれていますから、1個の卵も半丁の豆腐も単品で主菜になります。
納豆は、豆腐と同じ大豆製品ですが、たんぱく質の消化を助ける酵素が含まれています。
ですから、1パック( 45グラム)であれば、肉や魚に副菜としてつけてもたんぱく質の摂りすぎにはなりません。
副菜は2品が望ましく、1品は必ず野菜にします。
野菜は加熱したものなら握りこぶし大で、生野菜であれば両手盛りほどの量が目安になります。
低カロリーで栄養豊富な野菜は、この目安を超えた量を摂っても食べすぎにはなりません。
豆やいも、きのこ、海藻も副菜で摂ります。
副菜を食べる目的は、ビタミン、ミネラル、食物繊維の補給にあります。
ビタミン、ミネラルは細胞や器官の働きをよくして強い体をつくる素になります。
食物繊維は、おもに腸内環境を整える役割を持ちます。
野菜類はみそ汁の具にも使えば、多くの量が簡単に摂れます。
栄養バランスのコツは、一汁三菜を基本に多様な食材を組み合わせること。
糖質、脂肪、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維の6大栄養素をきちんと摂り、ごはんや肉、魚に比べて野菜、きのこ、海藻を多めに摂ることにあります。