臨終直後からの慌ただしい日々が過ぎ、無事葬儀も済ませると一段落します。
しかし、事務手続きやあいさつ、身の回りの整理など、身内がするべきことはこれからが本番。
葬儀などの式典は、遺族を中心に進めればよかったが、葬儀後の手続きは、故人が亡くなった後もお付き合いいただくための大事な礼儀のこともあります。
しっかりとマナーや手順を確認して進めるようにしましょう。
Contents
葬儀に関わる支払いやお礼はいつすればいいのですか?
葬儀が終わってまず優先することは、事務引き継ぎと支払い・精算。
引き継いだ名簿や記録帳は後日、会葬者へのあいさつ周りや、お礼を送る際に必要となり、今後の周囲とのお付き合いにおいて大切な目安となります。
葬儀社、仕出し業者への支払いは、その場で行う場合と後日精算する場合とがあります。
葬儀の諸費用は、相続税の控除対象になるので、領収書をきちんと整理して保管しておくことです。
また、親戚などにタクシー代や飲食代を立て替えてもらった場合、心配りも忘れずに渡すようにしましょう。
葬儀後に引き継ぐもの
○ 現金
◆後日、会葬者へのあいさつ回りや、お礼状を送る際などに必要になる
○ 香典(こうでん)
○ 香典帳
○ 供物(くもつ)・供花帳(きょうか)
○ 芳名帳(ほうめい)
○ 弔辞(ちょうじ)・弔電(ちょうでん)
◆相続税控除の申請に必要なもの
○ 出納帳(すいとうちょう)
○ 領収書
葬儀後・直後にしなければいけないことは何か?
① 事務引き継ぎ
精進落とし直後に遅くとも翌日にすること!
香典帳や会葬者などの受け取りやお手伝いしてくれた人が立て替えてくれた費用などの支払いや精算を済ませる。
② 支払い・精算
なるべく早く済ませること
葬儀社、仕出し業者への支払いはその場で払う場合と後日請求書での支払いする場合とがある。
領収書はきちんと整理しておくこと。
③ あいさつ回り
初七日までにすること!
葬儀でお世話になった方、隣近所へのあいさつ回りを喪主が行う。
その際服装は地味な平服を着用すること。
④ 挨拶状・お礼状送付
1ヶ月以内を目途にすること!
当日弔問にこられず弔電や供花、供物などを送ってくれた人や、葬儀の知らせをしなかった人へ送る。
⑤ 本位牌を準備
四十九日忌法要までにする!
白木の位牌を本位牌にとりかえる。
作成に時間がかかることもあるのでなるべく早めに準備をするのが望ましい。
⑥ 仏壇・仏具の準備・購入
四十九日忌法要までにする!
忌明け後、本位牌を納める仏壇を用意する。
既に仏壇がある場合は新しく購入しなくてもよい。
葬儀の後のあいさつは誰にどのようにすればいいのですか?
葬儀でお世話なった方へのあいさつ回りは、遅くとも葬儀後1週間以内にすませたい。
ご近所のほか、目上の方や葬儀でお世話になった司祭者、病院関係者などにもあいさつに回る。
お悔み状を頂いた方や、葬儀を知らせなかった方には、下記のような形での挨拶状を送りましょう。
遺族の気持ちが伝わるよう、自筆で作成するとよりよい印象となります。
葬儀の時に使った位牌はどうしたいいのですか?
葬儀の時に使った位牌は白木でつくられており、仮のもの。
四十九日までには、遺骨、遺影とともに家の中に安置しておく。
一般的には、白木の位牌は、四十九日忌法要を迎えるときお寺で供養、処分してもらえる。
その後は本位牌に取り替える必要があり、本位牌には繰り出し位牌、唐木位牌(からきいはい)、漆(うるし)塗り位牌などの種類があります。
作成に時間がかかることも多いので、葬儀社、仏壇社に早めに手配するようにしましょう。
いつまで喪に服さなければいけないのでしょうか?
故人が亡くなってから祥月命日(しょうつきめいにち)[1年目の同月同日]までを喪中とし、この期間、遺族は故人を偲(しの)び、喪に服す習わしです。
ただし、会社勤めの場合は、決められた忌引期間(下記参照)が終わったら通常どおり出社します。
四十九日までは結婚式などの華やかな場への出席は、なるべく控えたほうが無難。
また、正月行事は控え、年賀状の代わりに事前に喪中ハガキを送るようにします。
送る時期は11月中旬まで、遅くとも12月上旬までに相手に届くようにしましょう。
喪中の期間
当日 死亡日
忌中期間
49日 四十九日忌法要
喪中期間
365日
366日 一周忌法要
血縁関係によって認められている忌引期間は違います
血族
配偶者 10日間
父母 7日間
子供 5日間
祖父母 3日間
孫 1日間
おじ、おば 1日管
姻族
配偶者の父母 3日間
配偶者の祖父母 1日間
配偶者の兄弟 1日間