波長が合わない人と自然にいい距離を保つ方法

よく 「あの人とはウマが合う」という。

馬に乗ったとき、馬との呼吸が合わず、思いどおりに走ってくれないことがある。

その状況から、人間同士でも、波長が合わないことを「ウマが合わない」というようになったのである。

考え方の似ている人は、言葉少なくして理解し合える。

相手のいうことに、「なんでそんなふうに考えるのだ」と理解に苦しんだり、目を白黒させることも少ない。

 

まったく性格の違う人とつき合うのはエネルギーがいるものだ。

自分では当然だと疑いを持たないことを、相手はまるでそうは思っていない。

だんだんズレが出てきて、「いや、おれはこう思っていたんだ」と説明すると、目をむかれる。

相手には思いもよらない考えだったのである。

あなたにも覚えがあるだろう。

「おまえはこう思っているんだろう」と見当違いなことをいわれ、「違うよ」と説明する。

しかし、相手は思考回路が全然違うのでわかってもらえず、違和感だけが残る。

そんな煩わしい思いをするより、適当な距離を保ったほうが、精神衛生上もいい。

しかし、忘れてならないのは、相手が悪いわけではないということ。

相手から見れば、あなたがウマの合わない相手なのだ。

 

しかし、性格の違う人というのは、自分にない面を持っているのだから、うまくいけば互いの欠けた部分を補い合える。

だから、大変なときは力を合わせられる。

たとえば、新規プロジェクトで社内のいろんな部署から選ばれた人が参加したとき、企画が得意な人もいれば、営業のプロもいる。

計算の好きな人もいれば、接待が得意という人もいるだろう。

プロジェクトを成功させるには、そのすべての要素を総動員しなくてはならないから、全員が同じ方向を目指して協力できる。

また、ウマの合う相手だって、何から何まで同じではない。

そこを忘れて、何でもわかり合っているような気分になっていると、かえって痛い目にあうこともある。