塩と肉の組み合わせは要注意!

糖分の摂りすぎとともに、塩分(塩化ナトリウム)の過剰摂取も中年太りの原因になります。

塩分を摂りすぎると、体は体内の塩分濃度を薄めるために水分や食事の量を増やします。

そのうえ、胃酸、胆汁などの消化液の分泌を盛んにして、食欲を増進させます。

こうして、水太りや肥満を招きます。

中年太りは代謝異常の表れでもあります。

その原因になるのが、塩分の過剰摂取です。

通常、体が必要とする塩分量は1日3グラム。

魚介類、海藻、野菜など天然の食材にナトリウムが含まれていますから、わざわざ塩分を調理に使わなくても十分に必要量が摂取できます。

 

日本人は塩分を摂りすぎる傾向があります。

1日の平均摂取量は、1~13グラムになります。

厚労省が掲げる目標摂取量は男性9グラム、女性7.5グラム。

これでも多いくらいで、欧米諸国と同じく6グラムが望ましいとしています。

これは、しょう油やソース、ドレッシング、マヨネーズなどを習慣的に使っていることが主因です。

世界一の健康食、「和食」の唯一の欠点である塩分の使いすぎも原因のひとつになっています。

調味料に酢やレモンなどの柑橘類を利用すれば、塩分の使用量は少なくできます。

たとえば、油物には酢やレモン、生野菜サラダはポン酢、焼き魚にも酢を使用します。

みそ汁にだしを使えば、みその使用量は減らせます。

塩害による代表的な病は、脳卒中とガンです。

塩分は、動物性脂肪と合わさることで血圧を上げ、脳卒中のリスクを高めます。

だから、肉好きの人は、要注意です。

 

また、ミネラルバランスをくずしてすべてのガンの発症を促します。

細胞内のミネラル成分はおもにカリウムで、血液やリンパ液は細胞外液と呼ばれ、ナトリウムが豊富です。

塩分の過剰摂取でナトリウムが細胞内に流れ込んで多くなると細胞障害をきたし、ガンが発症します。

塩分の過剰摂取とは関係がないように思われる肺ガンも、発症リスクが高まってしまうのです。

胃ガンのように、別の発ガン原因をつくる場合もあります。

胃ガンにはピロリ菌(ヘリコバクター·ピロリ)という細菌の存在もおおいに関係しています。

塩分は胃を保護する強い粘液を破壊して、粘膜を荒らします。

その荒れた粘膜に、ピロリ菌が住みつきます。

ピロリ菌は胃壁を荒らす毒物を出し、さらに住みやすい環境をつくって増殖していきます。

中年太りは代謝異常の兆候ですから、人生を壊す病の温床になっています。

40代からは、体重、内臓脂肪が増えれば増えるほど健康寿命が縮まっていくと心得るべきでしょう。

塩害を防ぐ日常食には、先に挙げたじゃがいもに加えて牡蠣(かき)、大根があります。