腸が元気になると、脳も心も元気になる!

食事で体の健康を維持するもうひとつのポイントが、腸である。

腸は、食べ物の消化·吸収だけを行なっていると思われがちだが、感情や気分をコントロールする物質の大半が腸でつくられていることが、最近の研究でわかってきた。

腸内環境を整えることが、脳を幸福にしてくれるのだ。

腸の働きを活発化させることで、脳の神経系を刺激し、危険を察知したり、物事の変化に柔軟に対応できるようになる。

すなわち、腸が喜ぶ食事を摂ると、脳も活性化されるのだ。

 

腸が老化すると、便秘もしくは下痢を繰り返し、肌の調子が悪くなったり、疲れやすくなったりする

この腸が元気なことが全身のアンチエイジングを可能にし、若々しさを保つ基本になる。

その鍵を握っているのが、腸内に棲む100種類(100兆個)以上の腸内細菌で、「善玉菌」と「悪玉菌」、そして「日和見菌」と呼ばれる3つのタイプがある。

善玉菌が増えると腸は若さを保つが、反対に悪玉菌が勢力を拡大すると腸の老化が始まり、免疫力は低下する。

日和見菌は文字どおり、善玉菌、悪玉菌の勢力の優勢な側につき、免疫力の低下とともに体に悪さをする。

玉菌が増える原因となるのが、肉類の食べすぎとアルコールの摂取過多、ストレス、運動不足、そして加齢である。

これらの要因が重なって腸内に悪玉菌をはびこらせると、筋力が落ち、便秘がちになり、老化を進める。

では、腸が喜ぶ食事とは何だろう腸の老化を食い止めるのが、ビフィズス菌入りのヨーグルトにたくさん含まれているポリアミンである。

また、バナナ、ジャガイモ、豆類に多く含まれている酪酸も、腸の炎症やがん化を防ぐ働きがあり、腸の細胞のエネルギー源となって腸を元気にし、腸のぜん動運動をサポートしてくれる。

 

食物繊維を多く摂ること

食物繊維を多く摂ると、日常生活で過剰なストレスを負っても、免疫力を担うNK細胞(ナチュラルキラー細胞)の働きを低下させなくなる。

私たちの体はストレスを受けると、コルチゾールというホルモンが副腎皮質から分泌され、NK細胞の働きを低下させる。

その結果、免疫力が下がって風邪などの感染症にもかかりやすくなり、精神的にも落ち込みやすくなるのだ。

 

食物繊維には、水に溶ける水溶性のものと、水に溶けない不溶性のものがある

このうち水溶性の食物繊維は、豆類や昆布、ワカメなどの海藻類、ニンニク、アボカド、果物、ごぼう、さらに納豆、オクラ、モロヘイヤなど、いわゆるネバネバ系の食品に多く含まれている。

こうした食品を摂ると、その粘着力で胃や腸をゆっくりと移動し、お腹が空きにくくなって、食べすぎを防ぐほか、糖質の吸収もゆるやかにしてくれる。

また、腸管に溜まる胆汁酸やコレステロールを付着させて、体外に排出させる働きもある。

一方、不溶性の食物繊維は、胃や腸で水分を吸って膨らみ、腸を刺激して、腸内に溜まったカスや細菌などを排出する働きがある。食品としては、全粒穀物や野

菜、豆類、きのこ類、おからなどに多く含まれている。

こうした食事で腸内環境を整えると、心地よい感情や意欲をつかさどる神経伝達物質のドーパミンが分泌される。

さらに、精神面に大きな影響を与えるセロトニンという快感物質を分泌させ、幸福感を与えてくれる。