行動するとは自分を変えることだ
不機嫌に苦しんでいる人、いつも何かしらに圧迫されているような気分の人、どうしても素直になれない人、他人の言葉ですぐに傷ついてしまう人、空虚感に苦しんでいる人、いつもイライラしている欲求不満の人、そうした人達は自分の周囲の世界を変えようとしてはならない。
それよりも自分を変えようとすることである。
自分を変えるためには今までと違った行動をとりはじめることである。
それは何であってもいい。
夜、寝る前にこれまではテレビを見ていたのを、これからは縄飛びをするようにするのでもいい。
今まで、他人から電話がかかってくるのを待っていた人は、ちょっとでも親しみを感じた人がいたら、ためらわず自分の方から電話をかけてみることでもいいのである。
確かに自信のない人は行動することをためらう。
しかし黙って坐ってテレビを見ていても自信はつかない。
行動することで自信がつく。
自信がつくまで行動しないということではいつになっても自信はつかない。
だからはじめから大それた行動を考えなくてもいいのである。
今までなんとなく友人にさえ電話をあまりかけなかった人は友人達に自分の方からよく電話をかけてみる、というようなことでいい。
他人と約束のある前日に『私は予定通り明日行くわよ。』というような何でもない電話でいいのである。
自信のない人はことわられることを恐れて他人を誘う電話すら躊躇する。
だからはじめはすでに約束されていることの確認の電話でいいのである。
自分にできる行動からすればいいのである。
親しい人のお誕生日にお店から花を送ることでもいい。
自信のない人というのは、自分に気をとられてばかりいるから案外他人のお祝いなどを忘れている。
何となく仲間と食事をすると落ちつけないので、会社にいながら一人で昼食をとっていた人は、はじめは気が重くても同僚と一緒に食事をしてみることである。
帰りもなるべく人を避けていた人は、上役や同僚と一緒になったらなったで一緒に帰ることである。
駅からパスに乗って家に帰っていた人は、たまには歩いてみることである。
帰り道を少し遠まわりしてみることでもずいぶん気持ちが変るものである。
本屋に入ったことのない人は、とにかく本屋に入ってみることである。
そしてお金のある人はどれでもいいから一冊買って帰ることである。
読まなければとか、どれが良書なのだろうかと考えず、とにかく自分の最も気にいったものを一冊買ってみることである。
朝、起きたら三分間静座するのでもいい。
静座で自然治癒力が出てきて胃の調子がよくなってきた、などということがあるかもしれない。