「愛情を深める」スキンシップは無数ある
とはいえ、性欲は気合によってどうにかなるものではないし、どうにかならないからといって、そこに愛がないというわけでもない。
つまり、40代にもなると「愛情と性欲は比例しない」「愛と性は別ものだ」と認識しなくてはいけない。
それがわかっていれば、「完全な夫婦生活ができなくても、せめてスキンシップをとって愛を確かめ合おう」とか、夫婦生活で満たされない分、一緒に旅行に行く、買い物に出かけるなど、別の行動で愛情を表すこともできるだろう。
性欲が減少していくのは自然であり、それほど問題視しなくてもいいだろう。
しかし、それをそのままにしておかず、別の形で愛情を伝えようとする努力が大切なのだ。
あるご夫婦は、夫婦生活が少なくなった代わりに、マッサージを通じて互いのスキンシップを図っているという。
肩を叩いたり腰を採んだりするそうだ。
また、最近ではアロマオイルを使ったマッサージも覚え、技術も上達したという。
仕事疲れの夫に夫婦生活を拒まれたときには、奥さんのほうは悩んだこともあったそうだ。
しかし、現在では「夫の大きな手がコリをほぐしてくれるし、アロマオイルのマッサージはリラクゼーション効果があって、気持ちよく眠れるようになった」と明るい表情で語っている。
ほかにも、手をつなぐ、一緒の布団に入る、腕枕をする、キスをするなど、スキンシップの形は無数にある。
どうしたら夫婦の愛を確かめ合えるのか、それを二人で模索するだけでも愛情が深まるに違いない。
『星の王子様」の著者であるサン=テグジュペリは、愛についてこんな言葉を残している。
愛とは、互いに見つめ合うことではない。
ふたりが同じ方向を見つめることである。
40代夫婦には心に染みる言葉かもしれない。