「すべき」と押さえつけるより、「しましょう」と誘う
子どもに何をさせるにしても、とくに母親には「~しなきゃダメでしょ!」と、それが義務であるかのような言い方をする場合があります。
これは、わが子に、日々、強迫観念を植えつけているようなものかもしれません。
その結果、勉強も嫌い、スポーツも嫌い、人と会うのも嫌いといった、元気のない子どもになってしまうケースもあるかと思います。
いちいち「~しなきゃダメ」といわれた子どもはすっかり萎縮して、何に対しても興味を持てなくなることもあるということです。
実際の話、大人だって「~しなきゃいけません」といわれるのは愉快ではありませんし、「~すべきじゃないんですか」といわれるのも自分が非難されているように聞こえて、イライラさせられますし、そのうちに元気もなくなり、ストレスがたまるばかりです。
やらなくてはいけないことなのにグズグズしている人を見ていると、
「早くやんなきゃダメだよ」「さっさとやりなさい」
といいたくもなりますが、こんなときはちょっと言葉を換えて、
「早くやったほうが楽だよ」「早くやろうよ!」
と、楽しいことに誘うようなトーンでいうのがいいかと思います。
上からの命令ではなく、同じ目線での言葉と感じさせるほうが気持ちよく受け取れますし、やる気にもなります。
簡単な仕事ができずに、のんびりやっている若い社員を見て、
「そんな仕事、早く片づけないとダメじゃないか!」
と、叱りつけるのではなく、たまには、
「仕事終わったら、飲みに行くぞ!仕事なんかさっさと終わらせよう」
と、仕事を早くやることが憂うつにならないように考えてやるといいでしょう。