自分の性格を決めつけない

性格は持って生まれたもので、変えられないと決めつけ考える人が多くいる。

そういう人ほど、

「内気だから人づき合いがうまくできないんだ」

「恋人にふられたのは優柔不断だから」

などと、自分の性格を嘆いたりするものだ。

 

しかし、性格というものは多面的なもので、一人の人間の中にも、さまざまな性格が混在している。

自分で思い込んでいる性格は、その一側面でしかない。

つまり、別の面を表に出すことも可能だし、そうすることで違った自分になることもできるのである。

あえてそうしない人が多いからだ。

 

内気で人前に出るのが苦手だという人も、

「親友とは楽しく話もできるし、冗談だって言える。そうだ、そんな自分もいるじゃないか」

と考えれば、対人恐怖はグッと少なくなる。

一優柔不断で痛い目にあっている人だって、過去に思いをめぐらせて、

「そういえは、進路は自分自身で決断したんだった。オレもここという時にはバシッとやれるんだ」

と考えれば、決断力もむくむくとわいてくるだろう。

 

みずからの内に眠る「こうありたい性格」にどんどん訴えかければ、どのような自分にだってなれるのだ。

 

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内気だからと悲観する必要はない

人づき合いが不得手で、自分の世界に閉じこもるのが好きな、内気な人も多い。

そんな人は、積極的に自己アピールにつとめる人間が多い中、世渡り下手で損をしそうに思える。

実際「もっと社交的にならなきゃ、ビジネスマンとして失格だぞ」などと評価されているかもしれない。

しかし、内向型人間は、そう捨てたものではないのである。

みずから描いた理想が高く、その実現に向ける情熱が胸にたぎっているのがこのタイプだ。

だから、たとえばすぐれたパソコンソフトの開発に携わった人には内気タイプが多い。

いい意味での「おたく」に徹し、思い描いたソフトの実現に妥協することなく適進する。

世界に冠たるゲームソフト大国としての日本の成功は、内気人間の力によるところが大きいのである。

周囲から「妙なヤッ」「変人」といった目で見られることがあっても、気にすることはない。

天才的な仕事をなすのは、いつの時代でも 「ちょっと変なャッ」であることが多いのだ。

みずからの成功地図に向かって突き進めばいい。

 

自分をもう一人の自分の目で見よう

仕事先では厳しく険しい性格、家ではやさしくのんびりした性格。

人間は誰しも、心の中に、まったく違うタイプの「自分」が二人はいるのだ。

この二人の自分をうまく使い分ければ、私たちはバランスのとれた人間でいられるのである。

たとえば、引っ込み思案でおとなしい人が、演劇部で大活躍していたことはないか。

時代の先端をいく職業の人が盆栽を趣味にしていたり、しとやかで清楚な印象の女性。

がクルマのA級ライセンスなんかを持っていたりする。

二人の自分は、互いに支え合いながらバランスをとっている。

時々は、もう一人の自分の目で、共存するもう一人を見つめてみよう。