謝罪と借金返済は、早ければ早いほどうまくいく
「彼女に謝らなくちゃなあ・・・でも、明日でいいや」
「この仕事、うまくいかなかったなあ。同僚にも謝らなくちゃ・・・明日はきっと」
私たちには、いますべきことを後回しにするという「愚かなクセ」があるのだろうか。
とくに「謝る」という、ちょっと気の重いことには、この悪癖が出るようだ。
謝っているのに罵られるという理不尽も覚悟せねばなるまい。
そんな理由で、つい後回しになる。
いや、後回しになったとしても謝ったのであればまだしも、「このつぎに会ったときにでも・・・」と思っているうちに、謝るべきチャンスも失ってしまい・・・そのまま忘れてしまうこともよくあることだ。
人と人とがいい関係を続けていくための、もっとも大切なことのひとつは、この「謝る」という行為であり、技術であろう。
人と人との関係を大切に考えているなら、総対に後回しにしてはいけない。
あなたが、いまやるべき最優先事項である。
自分に、非があるのなら、謝ることを恐れてはならない。
逆の立場になって想像してみよう。
明らかに相手に非があるにもかかわらず、相手がいつまでも謝らず、その話題にもふれないとしたら、あなたはどう思うだろうか。
「まったく図々しいやつだ、横着なやつだ、勝手なやつだ、 非常識なやつだ、迷惑なやつだ・・・」
おそらく、イライラしながら、ありとあらゆる悪口をいいたくなる。
その人が、世間では「とてもいい人」で通っていたとしても、いや、あいつの本当の姿は・・・と疑うのではないのか。
謝ろうと思いながら謝れないでいる。
そんなあなたは、いま相手に「本当の姿」を試されている状態だろう。
あなたがどうすべきかは、明らかだ。
「謝るのは、このつぎに会ったときでも・・・」と考えていたら、おそらくうまくいかない。
とりいそぎ電話で謝ったらどうか。
私の知人は、こんな人生訓を自らに課している。
「謝罪と借金返済は、早ければ早いほどうまくいく」
うまくいくのは、相手との関係であり、つまりは自分の人生ということでもある。念のため。