ここ数十年というもの、日本人が一度として推奨量にたっしたことがないのがカルシウムです。
カルシウムは骨を形成したり筋肉の収縮を促したりホルモンの分泌に携わる、カラダにとって重量なミネラル。
不足しては一大事、とうわけでせっせと牛乳をのんだりカルシウム成分を重視した食品を摂取している人は少なくありません。
でも、これがかえって逆効果なんです。
ミネラルはビタミンと違って同族元素のバランスが非常に重要です。
同族元素の条件は、一番外枠の電子配置が同じであることです。
性質の似たこれらのミネラルはお互いに反発し合い、一方が不足するという性質があります。
カルシウムの同族元素はマグネシウム。
ふたつのミネラルは協働して生命活動を支えています。
ところが意識してカルシウムを摂ることで体内のマグネシウムが減ると、ミネラルバランスが崩れます。
その結果、骨粗鬆症や疾患などを引き起こすこともあるのです。
これは、カラダによかれと思って実践していることが、かえって健康を害してしまうという典型なのです。
カルシウム食品やカルシウムサプリで補うときは必ずマグネシウムとセットになったタイプのものを選びましょう。
ちなみに、牛乳のカルシウムとマグネシウムのバランスは「11:1」です。
プロセスチーズは、「33:1」と極端にカルシウムが多い比率になります。
多く摂れば極端にマグネシウムが不足になりカルシウムばかり摂れてしまうのがわかります。
摂り過ぎには注意をしたいところです。
ビタミンは積極的に飲めばダイレクトに効きます。
一方で、ミネラルを摂取する場合は、バランスを考えることが非常に重要です。
安易にカルシウム食品やカルシウム重視のサプリを選び摂取するのは要注意です。