40代の性欲は「すれ違いやすい」

性欲は人間の本能であり、誰でも大なり小なり持ち合わせている。

そうでないと、種の保存ができないのである。

一般的に男性の性欲のピークは10代後半から20代前半にかけてといわれるが80代を過ぎてもなお健在という男性はいくらでもいる。

対する女性は30代後半が性欲のピークにあたるが、出産を機に性に対する意欲がなくなり、そのままずっとという場合もある。

つまり、非常に個人差があるものなのだ。

 

特に40代では夫婦生活に気持ちのズレが生まれやすくなる。

たとえば、夫は妻に対して関係を持ちたいと思ったが、妻は「なによ、もうそんな年じゃないでしょ」と応じてくれない。

そうなると、夫は「妻は自分に対する愛情がなくなったのだろう」と思うかもしれない。

逆に、妻から求めたのに夫に拒否されたら、「私を女として見てくれなくなったんだわ」と自信をなくしたり、「もしかして私以外の女性と・・・」と浮気を疑うようになるかもしれない。

 

特に日本では、「据え膳食わぬは男の恥」という言葉があるように、男性は女性の誘いに常に応じるべき、それでこそ男性である、といった思いが強く根付いている。

それは、もともと男性のほうが性欲が強いかもしれないのだが、いまどきの男性は仕事や人間関係のストレスから自律神経が乱れがちになり、ホルモンバランスが崩れて、昔の男性のようにふるまえないという現実がある。

また、生活習慣病からくる性欲の減退やED(勃起不全)も見逃せないだろう。

 

夫婦生活のすれ違いがもとで、不仲になったり、離婚にまで発展する夫婦もいる。

だからこそ、40代に入ったら「性」については、夫婦で共通した認識を持っていたいものである。

また、自分の気持ちだけを相手にぶつけようとせず、互いに「どうしたいか」を尊重し合う姿勢も大切な年代なのだ。