自分が悪くても反省は、ほどほどでいい理由

上司に叱られたとき、あなたは、上司のいうことももっともだと思うこともあるだろう。

そう思ったなら、翌日から、気分一新、がんばればいい。

けれども、上司のいっていることがまったくの誤解で、自分には正当な言い分がある場合もあるばすだ。

そんなときには、その誤解をとく努力をする必要がある。

叱られたその日ではなく、冷却期間を置いて翌日にでもその上司に申し入れる。

もちろん、相手の機嫌のよさそうなときを狙う。

このときの基本は、上司のいったことを完全否定するのではなく、まず、自分の反省を述べることから始めたい。

「ゆうべひと晩考えまして、部長のおっしゃったことはそのとおりだと反省しました。わたしに考えの甘いところがあったと思いますので、これからは十分、気をつけたいと思います」

このように、相手の立場や意見をきちんと受けとめていることを示せば、どんな上司でも、こちらのいうことに耳を傾けてくれるだろう。

こうすれば、上司のプライドを傷つけることがないからである。

それから自分の弁解に入る。

「A社の件は、じつは、こういう事情がありまして・・・」

と冷静に説明する。

こうしても、「何をいっているんだ!」と、再びカミナリが落ちるようなら、上司の機嫌が見かけより悪かったか、あなたの弁解に無理があったか、そもそも話のわからない上司なのか、そのうちのどれかであろう。

その場合は、とりあえず引き下がるしかない。

せめて、あなたの言い分を理解してくれる同僚に話を聞いてもらい、ストレス解消をしておいて、後日の酒席などでのチャンスを待つべきである。

しかし、普通の上司なら、怒りのおさまったときにきちんと説明すれば

「そんな事情とは知らなかった。昨日は少しいいすぎたな」

となるはずだ。

最後にひとついっておくと、叱られたのはミスに対してであって、決して、あなたの人格やプライドが責められたのではない。

弁解すべきことはきちんとやるにしても、うまくいかなかったからといって、深く悩む必要はないのである。