心のマイナスは、こんな悪いかたちで「顔」を出す

仕事のミスをした部下を上司が罵倒した。

上司の顔は真っ赤になっている。

あまりの剣幕に、聞くに堪えない・・・と思ったある別の部下は、「そんなに感情的にならなくても」といったら、その上司はじろりとにらんで、

「なんだと、おれのどこが感情的なんだ!」

と、ますます感情的になったそうだ。

笑い話のようだが、世の中には、自分を見失ってしまう人が実際にいる。

ちょっとしたことにすぐ感情的になる上司というのは、周りの部下にとってはなかなか扱いづらい。

このような「瞬間湯沸かし器のような人」というのは、情緒が不安定で平常心が保てないのではなく、初めから保とうという努力をしようとも考えない人だ。

 

彼らの特徴は、いつも欲求不満であるということ。

そんな上司に近づこうとする部下はいない。

敬して遠ざけておこう・・・と思う。

上司への相談や報告もおざなりになり、職場はミスばかり起こるようになる。

上司は、ますます不機嫌となり、欲求不満・・・という悪循環がつづく。

 

こういう人は心のバランスが悪く、心と心の「風通し」ができない人である。

安定の悪い場所に高いハシゴをかけて、自分だけが上ろうとする。

そして、バランスが悪くて落ちそうになると、「ちゃんと支えていないお前たちが悪い」と大声を出す。

バランスのいい人は、足場をつくってからハシゴをかける。

多少の風が吹いても妨害を受けても、やじろべえのように揺れても落ちない。

安定感が目に見えてわかれば支えようとする人も、また出てくるものだ。

 

心のバランスがとれた落ち着きのある人は、信頼され、誰からも慕われる。

「あの人、いつも怒ってるみたい」などといわれないように、ストレス解消法を見つけたいものだ。