本当にわかり合える友人を見つけよう

もしかすると、異性同士の最高のくどき文句は「わかる」かもしれない。

落ち込んだり、むしゃくしゃした時、人は誰かに胸の内を聞いてもらいたいと思う。

アドバイスがほしいとも考える。

しかし、おかしなもので、そういう気持ちは、ロに出してしまえばスッキリし、なんだか取るに足らないことのように思えてくることもある。

悩みを打ち明けていても、解決策は、すでに気持ちの中で、固まっていたりもするものだ。

胸の内を聞いてもらいたいと思うのは、吐き出した言葉を「わかるよ」のひと言で受けとめてほしいからである。

「そんなふうに考えるのはおかしい」

「もっと自分の意見を積極的に言わなければ損をするぞ」

こんなふうにたたみ込むように放たれる言葉は、かえって落ち込みに拍車をかける。

批判されているようにも聞こえてくるではないか。

アドバイスとは、相手がどうい った結論に達したいと願っているかを引き出してやることである。

ただのグチなら、ただ聞いてやればいい。

そんな人が異性からも好かれ、信頼されるのだ。

 

「本当の好き」に出会うことが大切

最近の若い人たちは、よく群れるのだという。

独りでは寂しいし、何をやっていいかわからないから、とりあえず集団に身を置いて「寂しい」「わからない」を埋めるということらしい。

それで幸せなのか? と、ちょっと意地悪く尋ねてみたい気もする。

「男女の仲でも、彼氏彼女がいないと格好つかないので、とりあえずステディな相手をキープする場合が結構あるという。

もちろん、みんながそうではないだろうが、私は、そんな男女関係を「それは寂しかろう」と思ってしまう。

本当に好きな友だち、本当に好きな相手と親密なかかわりを持ってこその幸せである。

これは趣味にも同様のことが言える。本当に好きなことが見つけられないために、とりあえず何かをするというのでは、少し寂しい。

本心から打ち込めるものは「とりあえず」ではないだろう。

義務感や惰性だと自分で感じるから、「とりあえず」と考えるのだ。

ニセの「好き」からは早く卒業してもらいたいと思う。

そのほうが、本当の「好き」にめぐり会うのが早くなるのではないか。