ビジネスの失敗から成功へ、転機はすぐそこにきているのかもしれません!
くよくよ性の人を見ていると、実によく失敗例を知っている。
悪いほうへ、悪いほうへと想像する能力が高いので、その信念にしたがって失敗例ばかり収集してしまったのか。
それとも、失敗例ばかり見ているので、悪いほうへ、悪いほうへと考える想像力が発達してしまったのか。
どちらにしても、とにかく失敗例をよく知っている。
「こうすればいいんじゃないか」
「それはこういうデメリットがあって、〇〇がこうしたとき、こう失敗したんだよ」
「それじゃ、こうしたらどうだ」
「それは、こうこうこういう理由で、失敗した前例があるんだ」
という具合だ。
失敗例をよく知っているというのも、大切なことだ。
同じ失敗をくりかえすほど、バカかなことはない。
しかし、成功例を知らないのでは、いくら失敗例をよく知っていても意味がない。
「これはダメだ」ということばかりわかっても、「これならいける」という案がたてられない。
そこで、失敗例をたくさん知っている人には、同じ数くらいの成功例を集めることをお勧めする。
世の中には、成功した人もたくさんいる。
社内の例でも、成功した企画だってたくさんあるに違いない。
あなたが失敗例の分析にそそいだ熱意をもってして、成功例の分析に取り組んでみよう。
賢いあなたのことだから、きっと、成功の法則が見えてくるだろう。
失敗の法則と、成功の法則と、両方見えてくれば鬼に金棒だ。
たもうひとついっておこう。
失敗例も成功例も、過去のことだ。
今回も同じになるとはかぎらない。
そのやりかたで九十九回失敗したからといって、その次も失敗するかどうかはわからない。
そこが世の中のおもしろいところである。
人間の心も、環境も変わる。
今までダメだったことが、急にヒットすることもあるのだ。
例を集めて分析するのはいいが、あまりそれにこだわりすぎないことだ。
ときには思いきって、カンとひらめきで行動することも大切だ。
実例の収集と、ひらめき、これがそろったときが、ものごとが本当にうまく運ぶケースなのである。