いつも「あいまいな話」の人は、「できない人」に思われる
世間話やたわいのない話なら、白か黒かをはっきりさせたり、具体的にどうすればいいかを決めたりする必要はありません
夫婦で買い物の話をするときは、「今度の週末は新宿のデパートに行って、昼ご飯は外で食べようよ」というだけで十分ですね。
出発の時間を正確に決める必要はないですし、どのデパートかを特定しなくてもとくに問題はありません。
しかし、ビジネスの社会ではこういう話し方は、「話をした意味がない」といってもいいほど役に立ちません。
「じゃあ、そのうちK工業団地から材料を仕入れてくるか。あのあたりにうまいラーメン屋があるの、知ってる?テレビでも紹介された有名店なんだよ」というような話では、仕事にならないからです。
いくらの予算で、何をいくつ買うのか。
単価がいくらなら買ってもいいのか。
どこの会社と取引するつもりなのか。
何時に先方にうかがい、何時に社に戻るのか。
一緒に行くなら、何時にどこで落ち合うのか。
など、詳細を決めたり、報告したりしなければ、具体的な仕事にはなりません。
なぜその会社との取引を望むのか、そういう理由もしっかりといえるだけの下調べも必要です。
もうひとついけないのは、自分なりの結論がないまま無責任に話を変えてしまうところです。
仕事の肝心な部分はいい加減、昼食の話は具体的というのでは、あまり優秀なビジネスマンとはいえませんね。
これでは明日の予定が立ちませんし、「この人、仕事をなんだと思ってるんだ?」と軽蔑されてしまいます。
「明日は、K工業団地のJ産業に十一時に行こうと思うんだがどうだろう。原価計算してみたら、ウチの予算で買えそうな材料を作ってるところが、二社あるんだ。十時に会社から車で出るから、もし会社にいないようなら、直接向かってくれないか。うまいラーメン屋があるから、帰りに寄ってこよう」といわれれば、相手は「はい、わかりました」ですみ、仕事もスムーズにいくのです。