甘い物に疲労回復効果はあるのか

疲れたときに、無性に甘い物が食べたくなる・・・ということはありませんか。

そんなとき、チョコレートやキャンディーを口にしたら、ちょっぴり元気になった!という方も多いかもしれません。

それにしても、私たちは疲れるとなぜ甘いモノを口にしたくなるのでしょう。

それは、頭を使い過ぎたり、身体を必要以上に動かすと、血液中のブドウ糖が消費され、血糖値が低下することが関係しています。

実際、そうやって甘い物を口にすれば、糖分はすぐに吸収され、血液中の糖の濃度も一気に上がります。

しかし、ここに問題があるのです。

結論からいってしまうと甘い物を食べることで、ある悪循環を繰り返すことになるからです。

 

実は甘い物には依存性があるのです。

疲れたからといってこれらを口にして血糖値が急に上がると、それを抑えようと、膵臓からインスリンが分泌されます。

そのインスリンの働きによって、今度は通常よりも血糖値が下がるようになります。

そうなると、身体がだるくなったり、やる気が起きなくなります。

すると、再び、甘い物を口にしたくなります。

そうやって甘い物を口にすれば、またしても血糖値が上がり、膝臓からインスリンが ・・・と、この繰り返しで、血糖値は上がったり、下がったりと、一定の状態が保てなくなります。

それによって、膵臓は疲弊(ひへい)し、やがてインスリンの分泌も悪くなり、最悪、糖尿病になってしまう危険性もあるのです。

また、人間の身体は糖分をエネルギーに変えようとするとき、ビタミン B群の力をかりようとします。

それによって今度はビタミンまで減っていきます。

つまり、ビタミン不足によってますます疲れてしまうのです。

したがって、甘い物のとり過ぎは疲れがとれるどころか、むしろ疲れをためてしまうリスクがあるのです。

ですから、疲れたときにはチーズやナッツ類など栄養価は高くても血糖値の上昇が比較的緩やかな食品がおすすめです。