どんなに多忙でも、「人と会う機会」をつくる

環境をガラリと変える一番の方法

40年もかかってつくられてきた自分を変えるのは、そう簡単ではないのもたしかです。

それでは、自分を変えるのに役立つ有効な方法はなんでしょうか?

それは、「環境をシフトする」という方法です。

「環境」を変えれば、自然と価値観や考え方、行動も変わっていきます。

たとえば、学生から社会人になったときのことを思い出してもらえば、わかりやすいと思います。

 

社会人で環境を変えるというと、すぐに思いあたるのは、転職や起業といった方去ですが、それだけではありません。

人づきあいを変えるだけでも「環境」を大きくシフトすることができるのです。

連日のように、会社の同僚や部下と連れ立って飲みに行き、「ウチの上の人間は、現場のことをわかってないんだよ」などとグチをこぼしているのなら、要注意です。

グチからはなにも生まれません。

そういう人ほど、新しい人との出会いを積極的に求めるべきでしょう。

 

自分の知らない分野で活躍している人や、幅広い年代の人と積極的に交流をして、刺激を受け続けるのが40代からは大事になってきます。

40代で人脈は完成しているわけではありません。

いまの仕事でつきあう人もほぼ決まり、プライベートで会う人が固定化しているなら、その人脈はやがて先細っていきます。

人は基本的に、年齢とともにつきあう人は減っていくので、いま増やしておかないと、定年するころにはゼロに近くなっているかもしれないのです。

 

O「変化が普通だ」と思える脳をつくる

人はなぜ変化を嫌うのでしょう。

変化するとその先がどうなるかわかりません。

人はわからないものに不安や恐怖を感じるのです。

そして、実は人が変化を避け、遠ぎけてしまうのには、個人の資意思を超えた「脳」にその理由があるのです。

脳は新しい情報をストレスとしてとらえるため、変化を避けるクセがあります。

それがよいものでも悪いものでも、「変わらないもの」をよしとして、脳は刻みつけてしまいます。

 

この脳が持つクセにしたがい、新しい人との出会いを避けてしまうと、どんどん新しい人と出会うことができなくなっていく、という悪循環を生むことになります。

脳は変化しないいまの状態を一番に望んでしまうのです。

そうならないためには、積極的に人と出会い、「変化が普通だ」と思える脳をつくることが大切です。

変化に飛び込めば飛び込むほど、脳は変化に対する耐性ができ、「これがいつものことなんだな」と記憶していきます。

 

変化に強い柔軟な脳をキープするためにも、新しい人と出会うのは、メリットが大きいのです。

そして変化に強くなれば、どんな環境にでも対応できるようになります。

40代はどんな環境でも生き残れるような、しなやかさや打たれ強さを身につけなければなりません。

人づきあいをシフトするのは、そのための第一歩だと考えてください。