はじめは「ちょっと賛沢する」くらいがいい

40代に見つけた趣味には、それなりのお金をかけておいたほうがいい。

そして単なる遊びや気晴らし以上のレベルを目指してみる。

そのほうが、その趣味は60代、70代になっても続けていけるものになるだろう。

というのは、40代で得た知識や経験が土台になって、その後の楽しみを支えるからである。

 

それは、グルメでも絵でも音楽でも、あらゆる趣味に共通していえることだ。

どんな趣味にも初期投資はそれなりにかかる。

だからこそ、自分への投資を惜しむべきではない。

40歳以降は脳の機能が衰えるので、強い刺激でないと楽しいと感じられないようになってきている。

それは、安いワインでも満足していたのに、一度高級なワインを口にすると、以前の安物では物足りなくなるのと似ている。

 

つまり、40代は本物でなければ、「よし、これだ」と思えないのだ。

ゴルフにしても、最初にそれなりにお金をかけてスクールに通ったり、コーチから学ぶと、上達が早いだろう。

自己流だけではうまくいかないものだ。

そして、どんなことでも、ある程度のレベルにならないと、そのものの面白みはわかってこない。

 

いまの世の中は、安いものをもてはやし、「安いことはいいことだ」という傾向にある。

しかし、安いものには安い理由、高いものには高いだけの理由がある。

何物にも代えがたい自分の人生を安物買いしていいのだろうか。

これからの人生を価値のある本物にするためにも、お金を惜しんではいけない。

貧乏くさいことをしていると、貧乏くさい結果しか得られない。

 

40代では、ある程度の先行投資をして、知識と経験のストックをしておきたいものだ。

また、脳の老化防止という点でも、趣味は大いに役立つ。

仕事では使わない脳の領域を刺激して、感性を活性化させるからだ。

積極的に強い刺激を得ようというつもりで、趣味に取り組もう。

そのためには、手なぐさみなどと思わず、ベストを尽くして高いレベルを求める姿勢を貫くべきである。