「週末時間」は遊んだほうが勝ち

週末は月曜から金曜までの仕事の疲れをとるためのものだから、一日中何もせずゴロゴロしていたいという人も多いだろう。

しかし、実際にダラダラと週末を過ごしてしまうと、かえって体も気持ちもだるくて、月曜日は「ブルーマンデー」になってしまったという経験がないだろうか。

 

言うまでもなく、体力や気力はすべての行動の源である。

だから、休息はしっかりとるべきなのだ。

しかし、ただダラダラするだけの休息ではもったいない。

考えてみれば、週休二日がはぼ浸透している現代、長期休暇も含めると一年の約三分の一が休日である。

この膨大な時間をただ無計画に使ってしまっては、本当にもったいない。

 

アメリカの映画監督のスティーブンスピルバーグは、「一部の優れた人は、一瞬がけっして帰ってこないことを知っている。いまこの瞬間は二度と戻ってこない」と語る。

週末の時間を無駄にしている人に限って、「忙しくて時間がない」が口癖になっているように思えるのは、私だけだろうか。

なにも休日にまで仕事をしたほうがいいというのではない。

接待ゴルフなどは極力控えたいものだ。

週末の休みは自由に使える時間なのだから、できるだけ自分のためになるように過ごすべきだと思う。

 

たとえば、土曜日は丸々一日体を休めるために使い、日曜日は家族や友人と出かけるなど、バリエーションを持たせたほうが心身ともにリフレッシュできるようだ。

ゆっくり休む時間、家族と過ごす時間、自分磨きのための時間、趣味の時間、娯楽の時間など、自由な時間とはいえ、やれることはたくさんある。

計画的に過ごさなけば、漫然と時間を費やしてしまうだろう。

 

また、ブルーマンデーに関していえば、仕事が嫌で仕方がない人の特有のものではない。

仕事が楽しいと思っている人でも、土曜・日曜をはさんでしまうと、なんとなく憂馨な気持ちで月曜日を迎えることがある。

これは、休みモードから仕事モードへの切り替えがうまくできないためだ。

日曜日の夜は、最後の一秒までを遊びに使わず、徐々にモードを切り替える準備を始めると、ブルーマンデーを防げる。

 

たとえば、日曜日の夕食後のちょっとした時間に、スケジュール帳をパラパラとめくって月曜日の予定や一週間の予定を簡単に見ておくだけでいい。

それだけで、頭は仕事へと助走を始めるのである。

子どものときに前日のうちに時間割を見て教科書を揃えたのと同じである。

週末の時間は、自由に使える余暇だからこそ、計画的に使うようにしよう。

そうした時間の蓄積が、充実した10年後にしてくれるだろう。