睡眠時間は日ごろ足りていますか?
睡眠の質は高いのか低いのか、自分に合った適正な睡眠時間は大事です。
眠っても疲れが取れない、一日中眠気が襲っている、そんな毎日を繰り返すことで体に障害が現れてきます。
睡眠の質を高めるための対策は、自分の今の睡眠の障害が起こっている4つのタイプに属しているものを知ってその対策に応じる事が最短の近道になるはずです。
まず、自分の睡眠をチェックしてみましょう。
睡眠の質のチェック
十分に睡眠時間を確保していたとしても、質が高くなければ疲労感が残るもの。
一見、睡眠とは関係なさそうに見えるファーストフードやジャンクフードへの食欲ですが、睡眠時間が不足すると、塩分、脂質、糖質の高いものへの欲求が高まる傾向があります。
チェック① 朝、すっきりと起きられない
チェック② 朝食を食べる気にならない
チェック③ 朝、排便がない
チェック④ 午前中から眠い
チェック⑤ 休日はいつもより2時間以上寝てしまう
チェック⑥ ベッドに入ってから15分以内に眠れない
チェック⑦ 日中、仕事や趣味をする意欲が湧かない
チェック⑧ いつもより活動量が落ちている
チェック⑨ ジャンクフードが食べたくなる
チェックから0個の人はもちろん問題がありません。
1つでもあれば、改善する必要があります。
自分の睡眠の障害における4つのタイプ
睡眠不足
休日を除いた1週間(5日間)の睡眠時間の合計が30時間以下、かつ日中に強い眠気をかんじているなら、睡眠不足タイプに当てはまる。ただし、午前2時前後は睡眠に問題がない人でも眠くなってしまう時間帯。
それ以外の午前中や夕方にウトウトしてしまうのが睡眠不足のサインだ。
入眠障害
布団に入ったものの、30分以上経っても眠れない。そんな日が散見されるなら、入眠障害タイプ。症状がひどい人は、午前0時にベッドに入ったのに明け方5時まで寝付けないなんてことも。それなのに7時には起きて仕事に行っているとなると、当然睡眠不足を併発していることになる。
中途覚醒
睡眠中、何度も目が覚めてしまう中途覚醒タイプ。1週間のうちに一度でも3回以上目が覚めた日があれば、睡眠習慣に何かしらの問題があることが疑われる。起きてしまう回数が1度だとしても、そこから30分以上寝付けないならこのタイプだ。トイレに起きてすぐ眠れた場合は該当しない。
熟眠障害
毎日7時間以上の睡眠時間を確保できているにもかかわらず、午前中や夕方にぼーっとしてしまったり、強い眠気を感じるなら、熟眠障害タイプに当てはまる。睡眠は時間がとれていれば十分というわけではなく、量とともに質が大切。熟眠障害タイプの人は、質が低下しているということになる。
睡眠の障害における4つのタイプの対処法
睡眠不足
自分の行動を見直してお片付け。無駄な習慣を削って睡眠時間に
睡眠不足タイプの人に必要なのは、当たり前のことながら、睡眠時間の確保。
そんなこと言われても忙しくて寝る時間をこれ以上増やすなんて無理、と言う人も多いだろう。
しかし、改めて1日を見直せばどこかにムダな時間が見つけられるはず。
睡眠不足の人に推奨しているのが 「5大お片付け」。時間、人脈、心、情報、部屋の片付けをして、休む時間を確保しようというものだ。
まずは時間。一日の終わりに、簡単な行動表を書いてみよう。なんとなくダラダラとやってしまっているムダな習慣が見つかるかもしれない。
次に人脈。実は付き合う必要のなかった飲み会、目的なく参加した交流会、過度なSNSのチェックなどに時間を費やしていないだろうか。
続いて心の整理。過去を反省すること、将来に備えることは大切だが、後悔や未来を不安がることに多くの時間を使う必要はない。
また情報過多な時代にあるからこそ、芸能人のゴシップなど自分に有益でない情報からは意識して離れる必要がある。
そして、部屋の整理整頓。会社のデスクが整っていれば、仕事の効率が上がるはず。塵も積もれば山となる。ムダ時間を削って、睡眠時間を確保しよう。
入眠障害
就床時間を思い切って遅くして徐々に睡眠時間を延ばしていく
布団に入ってから寝付くまでに30分以上の時間がかかる入眠障害夕イプ。
その改善には、まず自身がどのくらい効率的に眠れているかを表す睡眠効率を確認する必要がある。
睡眠効率の計算法は、総睡眠時間(実際に眠っていた時間)÷総就床時間(布団の中にいた時間)×100。
例えば午前0時に布団に入り、2時に眠れて6時に目が覚め、布団を出たのが7時だったとしよう。
その場合、4(総睡眠時間)÷7(総就床時間)×100で、睡眠効率得点は57点となる。
睡眠効率得点が85点未満だった場合は、就床する時間を遅くして睡眠効率を高めるところから、改善をスタートしていく。
前述の例なら2時に眠れているので、就床自体を2時に変える。
あわせて起床時間は6時から6時半に変更。
眠くなるまでは布団に入らずソファなどでリラックスした時間を過ごし、目が覚めたら布団から出ることが大切だ。
睡眠効率得点が85点を超えたら、今度はそこから就床時間を15分ずつ(90点以上なら30分)早くしていく。
一度圧迫させた睡眠時間を少しずつ延ばしていくことで、自分に合った適切な睡眠時間を確保できるようになるという。
中途覚醒
枕、ベッドのマットレス、寝間着、睡眠環境をすべて見直し
中途覚醒タイプの人がやるべきは、睡眠環境の総点検。
今のベッドのマットレスや、枕はいつから使っているものだろうか。
マットレスは10年、枕は2年が快眠をキープするための買い替え周辺期。
ケガや持病があるわけでもないのに、朝起きたときに肩が凝っている、腰が張っている、首に違和感がある場合は、不自然な寝姿勢になっている可能性が高い。
寝具を見直す必要があるだろう。
またマットレスは、座ったときに適度な反発がなく深く沈み込むようなら、買い替え時期といえる。
もちろんシーツや枕カバー、掛け布団も定期的に取り替えるべき。
睡眠の質に悩まされているのなら、寝具への投資を惜しんではいけない。
男性にありがちなTシャツやスウェットで寝るという行為も、睡眠の質を考慮すると避けてほしいこと。
走るときにそれに適したランニングウェアを着るように、寝るときにはパジャマを着たほうがいい。
寝返りがしやすくカラダに余計な負荷をかけない設計、吸汗性や保湿性に優れた素材が快眠へと導いてくれる。
足先が冷えやすいという人は緩めのソックスを履いてもいい。
暑い日と寒い日で掛け布団の枚数を変えて温度を調整することも大切だ。
就寝時に部屋を暗くすることもお忘れなく!
熟眠障害
朝起きたらまずは窓際に立ち、30秒間、日の光をあびる
十分な睡眠時間を確保しているにもかかわらず、日中眠気に襲われる、熟睡感が得られないという人は、睡眠の質を高めていく必要がある。
まずは就寝の準備。
布団に入る1時間前には、スマホを手放し、パソコンはシャットダウンする。
デジタルデバイスのディスプレイに使われているブルーライトの刺激を網膜が受けると、脳が朝だと判断。
睡眠を司るホルモンであるメラトニンの分泌が抑制され、カラダが覚醒に向かってしまう。
脳に正しく夜が来たことを判断させるために、強いブルーライトの刺激から離れる必要があるのだ。
スマホを手放した就床1時間前からは、照明をブルーライトが比較的弱い暖色系のものに切り替え、部屋をやや暗くする。
徐々に眠るための準備を整えよう。
起床後は、真っ先に窓際で30秒間、空を見上げて日の光を浴びる。
日の光を浴びるとメラトニンの分泌が収まると同時に、セロトニンの分泌が促され、次第に覚醒していく。
ここで体内時計がリセットされ、およそ14~16時間後に睡眠に向かうスイッチが入り、徐々に眠くなる。
一日の始まりに日の光を浴び(曇りや雨でも十分な明るさがある)、夜はブルーライトを遠ざけることが睡眠の質の向上のカギなのだ。
自分の睡眠の障害タイプがわかれば、対策もしやすい。快眠への道は、自分の睡眠を知ることから始まるのです。