誤解に基づいた話は、断固とした態度で否定する。

ある若手の男性社員が、ある日、同僚から「仕事が終わったら飲みにいこう」と誘われたそうです。

しかし彼は、「今日は疲れているから、まっすぐ家に帰る」という理由で断りました。

 

翌日、彼は上司から呼び出されました。

そこで、まったく思いがけないことを上司から言われたのです。

 

「君はこの会社を辞めて、再就職先を探しているらしいね。いったい何が不満なんだ」

彼は、そんなことはまったく考えていませんでした。

現在の会社にも、担当している仕事にも満足していました。

いったいどこからそんな話が出てきたのか、彼は不思議でなりませんでした。

すぐに真相がわかりました。

 

昨日、彼のいない飲み会の席で、彼の同僚たちが「彼が飲み会に来なかったのは、仕事に不満があって会社を辞めることを考えているからだ」と、彼のことをうわさしていたのです。

そのうわさが翌日になって社内に広まり、上司の耳にも届いたのです。

彼の同僚たちに、必ずしも悪気があったわけではなかったのです。

しかし、これが「人のうわさ」の怖いところでしょう。

 

自分のとった行動が思いがけない方向へ誤解され、おかしなうわさが立ってしまうことはよくあることです。

そんなうわさが流れれば、心が動揺し、傷つけられることにもなるでしょう。

世間の誤解や思いがけないうわさに動じないためには、そのような誤解やうわさを断固とした態度で否定することです。

 

あいまいな態度で対処すると、いっそう誤解を招き、うわさ話がエスカレートしていく危険性があるからです。