糖尿病の人は「清涼飲料水」は厳禁
糖尿病の人が食事のときに清涼飲料水を飲んでいる光景を見かけることがある。
アルコールは駄目でも、ジュースなら大丈夫という錯覚が働いているものと思われる。
しかし、これは自殺行為である。
100%果汁ジュースであっても糖分はかなり含まれているし、まして、加糖されている清涼飲料水になると、もっと多量の糖分が入っている。
これをアルコール飲料代わりにどんどん飲めば、予想しない量の糖分をいつの間にかとっていることになる。
本人は糖尿病に対する食事制限を守っているつもりであるが、実際はまったく反対のことをしているわけだ。
これだと、アルコール飲料を適度に飲んでいる方がまだましということもある。
こうした誤った糖分摂取は、禁煙している人にもしばしば見かけられる。
それは、禁煙しているとロ寂しいので、折りに触れてキャンデーをなめるという行為である。
キャンデーは通常のサイズのもので、1個5グラム程度の糖分を含んでいる。
したがって、これを始終食べていれば、「塵も積もれば山となる」のたとえのように、かなりの糖分摂取量となってしまう。
イギリスのユドキン博士は、イスラエル共和国が誕生して世界中から移住してきたユダヤ人が、その食習慣がみな異なっているのに目をつけて、食習慣と心筋梗塞の関係を調べてみた。
それによると、はじめはコーヒーの飲用と心筋梗塞との間に深い関係があると考えられたが、やがて、コーヒーではなく、砂糖をコーヒーに入れるかどうかの方が強い関係があるのが発見された。
その結果、砂糖が肥満や動脈硬化ともっとも関係の深いことが突き止められたのである。
では、清涼飲料水であっても、無糖のウーロン茶ならいいかというと、そうとも言い切れない。
糖分が入っていない点はよいのだが、茶の一種であるため、かなりのカフェインを含んでいる。
これを多量に飲むと安眠を妨げることにもなるから、やはりほどほどにした方がよいようだ。