人の言ってくれることを、頭から疑ってかからない
言葉全体の意味としては、いくつか解釈の仕方があります。
「人を疑えば、お互いに心を開いてつきあってはいけない」
「人が親切から言ってくれることを疑えば、心がマイナスに傾いていくばかりだ」
「賢人の教えを疑えば、心が迷いから解き放たれることはない」
短くまとめると、「人の言うことを頭から疑ってかかるのではなく、相手の言葉をよく検証してみよう」ということになるのではないでしょうか。
人の言葉を疑うのは、「だまされて損をしたくない。みじめな思いをしたくない」という警戒心が働くからでしょう。
しかし、人の言葉にたえず警戒心を働かせていては、精神的に疲れてしまいます。
いつも神経をピリピリさせていなければなりませんから、ストレスも溜まります。
また、心の通いあう、いい友だち、いい仲間、いい恩師を持つこともできないでしょう。
そのために、寂しい思いをしながら生きていかなければならなくなり、その孤独感が心を乱す大きな原因になるでしょう。
ですから、「だまされることになるのではないか」といった警戒心は捨てて、とりあえず人の言うことはまず最後まで聞いてみるほうがいいでしょう。
人の言うことを頭から疑うのではなく、よく検証して人とつきあっていくほうが、安心感を持って生きていけるのではないでしょうか。
また、そうしたほうが、人から多くの知恵を学べることにもなります。